経済産業省及び独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、IoT・ビッグデータ・AI等の先進技術を活用して効率的かつ効果的に地域課題の解決を図るとともに、地方の経済発展を推進する取組を支援するべく、平成28年6月に「地方版IoT推進ラボ」を制度化し、これまでに全国106地域の取組を選定の上、支援しています(令和4年3月)。
一方、我が国が目指す未来社会「Society5.0」の時代においては、デジタル技術等を地域社会全体に普及・浸透させ、地域産業・企業の競争上の優位性を確立させるなど、個社単位に限らず地域社会全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現することが期待されており、既に一部の地域においてはDX実現に向けた各種戦略・計画等の策定が進んでいます。
このような状況を踏まえ、経済産業省及びIPAは、各地域のDX実現に向けた取組を加速させるため、新たに「地域DX推進ラボ」を制度化しました。地域の特徴ある多くの多様な機関(地域の公的機関、大学・各種学校、研究機関、企業・事業者、事業者団体、投資家、ベンチャーファンド、金融機関、市民団体等)が連携または参加した、地域の経済発展とウェルビーイングの向上を目指す取組を「ラボ」として選定します。
選定基準
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方向性
- DXの推進に向けたビジョン、実施計画、進捗状況を測るための指標が明確であること(自治体のDXも含みます)
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地域性
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地域の経済発展とウェルビーイングの向上を目指す取組であって、下記のいずれか、又は両方に該当すること
- 地域課題の解決や地域産業の競争優位性の確立等を目指す取組であること
- 地域企業の競争優位性の確立等を目指す取組であること多様性と一体感
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変革
- 顧客や社会のニーズを基に、地域産業・企業の従来モデルの変革を目指す取組であること
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自治体の積極性と継続性
- 自治体が積極的に運営・協力しており、反復継続を意図した取組であること。
- 経済的にも自立し、リターンを産める取組であること。
- 「地域DX推進ラボ」を適切かつ創造的に運営・発展することができる人材がいること。
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多様性と一体感
- 地域の特徴ある多くの多様な機関(地域の公的機関、大学・各種学校、研究機関、企業・事業者、事業者団体、投資家、ベンチャーファンド、金融機関、市民団体等)が連携または参加している取組であること。
※その他、以下の取組には審査にあたり配慮します。
- オープンデータを積極的に活用する取組
- デジタル推進人材を育成・確保する取組
- 地域のデータ連携基盤を整備(ハード面だけでなく、データ連携のための体制およびルール作りも含む)し、企業・団体・地域間のデータ連携を創出・促進する取組
選定を受けたラボに対しては、希望に応じて以下の支援を行います。
- 「地域DX推進ラボ」マークの使用権付与
- ポータルサイト、ラボイベント等による広報
- 地域のプロジェクト・企業等の実現・発展に資するメンターの派遣
- 他地域との交流機会の創出
- 中堅・中小企業等のDX優良事例を紹介する「DXセレクション」への推薦資格付与