製造分野DXの目指す「3つの姿」とは? 「製造分野DX推進ガイド」にスマートプロダクトとスマートサービスの観点を追加しました!【IPA】
IPAは2022年4月に「中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド」のウェブページを拡充しました。
製造分野DXが目指す3つの姿について、それぞれの取り組みレベルを自己チェックするツールや、それぞれのステップ例を追加しています。
▼詳しくはこちら
中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド
https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/mfg-dx.html
製造分野DXが目指す3つの姿とは?
中小規模製造業の製造分野におけるDXの目指す姿として、「スマートファクトリー」「スマートプロダクト」「スマートサービス」の3つを挙げています。スマートファクトリー
スマートファクトリーとは、自社または共同で製造を行う企業内におけるプロセスの最適化、効率化を目指した取り組みです。あらゆる生産工程の見える化と、データ活用により生産の全体プロセスの最適化を目指します。職人の経験と勘に依存した生産作業からの脱却や、生産機械や設備の自動運転・遠隔制御を実現します。
スマートプロダクト
スマートプロダクトとは、顧客に対して新たな製品を提供する取り組みです。自社が強みを持つ中核技術とデジタル技術を融合し、より付加価値の高い製品開発を行うことにより、海外を含む市場での競争力向上を目指します。
スマートサービス
スマートサービスとは、モノづくりからコトづくりで対価を得るビジネスモデルへの変革です。自社の製品に対する付帯サービス、たとえば金型製造企業が金型にメンテナンス機能を付加してメンテナンスサービスを行うような「モノ系のスマートサービス」が例として挙げられます。または、自社の製造技術を基盤に、他社に対して製造技術に関するコンサルティングや、計測・検査などのサービスを行う「モノづくり系のスマートサービス」もあります。
IPAでは、これらの3つの姿の実現に向けた課題を特定するためのツールとして「製造分野DX度チェック」を公開しています。また、それぞれの取り組みを進める際に参考となる「DX推進ステップ例」もあわせて公開しています。
「製造分野DX度チェック」に「スマートプロダクト」と「スマートサービス」を追加
「製造分野DX度チェック」には、DX度をはかる9つの項目があります。目指す3つの姿(スマートファクトリー、スマートプロダクト、スマートサービス)に対して、これらの9つの観点で取り組むべきテーマや目標レベルを設定できるようになっています。
自社の課題を把握し、その解決策を導くためのツールとしてExcelシートを公開していますので、利用の手引きとともにご活用ください。
▼製造分野DX度チェックはこちら
https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/mfg-dx.html#section8
「製造分野DX推進ステップ例」として「3つの目指す姿を実現するための秘策」「スマートサービス実現の秘策」の2つのドキュメントを公開
製造分野DXの目指す3つの姿の実現に向けて、その取り組みステップを具体的に紹介しています。DXの進め方のヒントが満載です。「製造分野DXで3つの目指す姿を実現するための秘策」
執筆者:大久保 賢二 氏(株式会社 アイ・コネクト)
製造分野 DX の目指す姿を企業がどのようにして決めるのか、また、目指す姿として決めたスマートファクトリーやスマートプロダクト、スマートサービスの進め方について解説しています。
「トップと現場によるスマートサービス実現の秘策」
執筆者:木村 哲也 氏 (i Smart Technologies株式会社/旭鉄工株式会社)
旭鉄工がIoTをきっかけとしてDXを実現した経緯、および生産性向上のノウハウをi Smart Technologiesが他社展開するためにおこなっているスマートサービスである KaaS(Kaizen as a Service)の内容とその構築に際しての考え方がまとめられています。
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中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド
https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/mfg-dx.html
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